久しぶりの投稿になりました、238。です。今回から丁寧語を廃除したスタイルにて失礼させていただこうかと(打ち込む手間を省くため)
先日ツイッターでショッキングなニュースを目にしてしまった
昔から愛用しているエフェクターメーカーのFulltoneが店を畳むそうだ
OCDは初めて気に入った歪みペダルだったから、もう新品が作られていないのはさみしさもある。
ちなみに自分が最初のOCDを買ったロックイン山野 仙台店も先日閉店してしまった。木材の枯渇でギターの材料も高騰していて今後の楽器業界を憂いてしまう…
さて今回は地元青森時代から今に至るまで238。のドライブサウンドを支えたFulltone OCDについての記事を書いてみる。
Fulltone OCD,OCD-Ge Comparison – YouTube
はじめに

今回用意したのはOCD ver.1.7とOCD-Geの2つ(というかこの2つしか持っていないのだが)
バージョンについての解説は省くが最新はver.2.0でver.1.7はその一世代前
初期のゲルマニウムダイオードを使用したサウンドへの回帰的な位置づけのOCD-Ge。ゲルマニウムダイオードは入手困難になり廃止されたが、数年前Fulltoneが独自ルートにて良質なゲルマニウムダイオードを大量入手出来たことから2019年に発売されることとなった
音質的な差異よりも帯域の出方や出力が結構違うため、近い抜け感と音量感になるようボリュームとトーンは個別にプリセットし、ドライブのみを動かして比較した。
LP(ローピーク)、HP(ハイピーク)の2つのモードがあるためLPをテレキャスター、HPをSGにて演奏した。アンプはMarshall 1974XからBOSS Tube Amp Expanderに入れてライン録音した。


比較所感
まずLPとHPの違いは音量と高域だと思う。HPの方が明るいサウンドで音量が大きい。個人的にはハムバッカーにはHPの方がおすすめで、そういった意味でギターの使い分けをしたが、どのギターで使用してもトーンやボリュームでアジャストできるので好みの方を使うのが良いだろう。
2機種の音の違いを端的に言うと
OCD ver.1.7の方が歯切れがよく幅の広い音作り
OCD-Geは中音域の情報量が多く濃厚な音
という印象を受けた。
両ペダルともにドライブを増すと低域が増えていくが、ver1.7(以後白と呼ぶ)は高音域にじりじりとした質感があり、ドライブを抑えてキレのあるコードワークにも合うし、ある程度ハードドライブさせてもトーンの調整で輪郭を失わない音作りが可能だ。コンプ感が強く、弾きやすいがニュアンスを失うコンプ感ではなく、ピッキングの強弱で音の質感をコントロールできる絶妙な調整がされている。
一方Ge(以後青)の方はトーンはかなり上げておいた方が無難で、それでもハイはそこまで強調されない上に、コンプ感は独特でピッキングはしっかりヒットさせた方が良い音で鳴ってくれる感覚がある。ドライブの幅においても輪郭を失わない範囲で使用するなら12時以下が良いだろう
これだけだと青は良くないと書いているように思えるがそういうわけではない。歪みペダルは使えるポイントが1つでもあれば大いに価値がある。中音域のリッチさ、解像度の高さは弾き手にいいレスポンスを与えると思う。
おすすめの使い方
おすすめというより自分の好みではあるけれど、どちらもドライブは10~11時のところ、トーンは動画と同じくらいのところが使いやすいなと思う。ストロークでザクッと歪み、アルペジオでは程よく分離する。リードギターをするなら手前でブーストの使い方が良いだろう
↓SD-1でOCD-Geをブーストしたサウンド
借りるアンプに合わせて幅広い音に対応するなら白、自分で真空管アンプを所有している人には青が良いのではないだろうか
結び
Fulltoneの営業終了に合わせてOCD2機種の記事を書いたがどうだっただろうか。今は廃業の騒ぎで店頭在庫がなくなったり値段が不当に上がったりしているため、欲しくなったとしても安く買えるチャンスがあればくらいに考えた方がいいかもしれない
自分はFulltoneのワウペダルclyde deluxeも年代違いで2つ所有しているのでそちらもいつか紹介したいと思う
最後に今月の新曲をよろしくね